佐渡島に野生の放鳥トキの写真を取りに来るなら秋がおすすめ!
国際保護鳥であり、特別天然記念物であるトキ。これだけの希少動物が、ここ佐渡島では近くの田んぼに足を運べば見れてしまうという恵まれた島。日本の何処にもこのような島は存在しないのですよね。我々島民にとっては当たり前の風景になりつつあるトキのいる環境ですが、改めて考えてみると凄いことなんですよね。
さて、何故この放鳥された野生のトキ(学名:Nipponia nippon)の写真を撮るなら秋なのか?
理由の1つは、夏から秋にかけてトキは集団行動をするからです。
冬から春にかけては繁殖期で、つがいで行動します。つまり最高でも2羽しか同時に見れるチャンスが無いということなんですよね。羽化した雛が巣立ちをすれば、家族で行動するシーンは見れるチャンスがあるかも知れませんが、もともと警戒心が強いトキが、子育て中はさらに警戒心が強いので、よほどの望遠が無いと難しいかも知れません。
もう1つは、秋の稲刈りが終わった田んぼだと、トキが見やすいからです。9月半ばぐらいになってくると、あちこちで田んぼの稲刈りが始まります。稲刈りの終わった田んぼではトキが餌を探しやすくなるのと、刈り取り前の稲はトキの背丈よりも高く、見つけにくいのです。
もう1つは、繁殖期の1月~6月ぐらいはトキの羽から頭にかけて灰色になり、綺麗な白色と朱鷺色のイメージとは違った感じになるからです。昔はトキは二種類(白いトキと黒いトキ)いると考えられていた文献もあるそうです。
ただ、野生のトキの写真を撮るにはルールがあります。
マナーを守って撮影しないといけませんのでご注意を。
トキとの共生ルール
1、やさしく静かに見守りましょう。
トキを驚かせないように、なるべく音をたてずに静かに見守りましょう。
トキを見るときは、双眼鏡などで遠くから静かに観察しましょう。また、車から降りずに観察しましょう。
トキに餌付けをしないようにしましょう。
トキは野生生物です。エサを与えるのではなく、エサが豊富な自然を再生していきましょう。
繁殖期間はトキの巣に近づかないようにしましょう。
3月から6月にかけてはトキの大事な繁殖期です。この時期に人が近づくと、巣づくりや子育てをやめてしまうことがありますので、できるだけ人の姿を見せないことが大切です。
観察や撮影などでトキの巣には近づかないようにしましょう。
トキを観察する時は地域に迷惑をかけないようにしましょう。
トキは集落周辺の水田、草地、沢などでエサをとり、木の上に巣をつくります。観察する時に無断で私有地や農地などに立ち入らないようにしましょう。
また、農道や林道に駐車して通行の妨げにならないようにしましょう。
トキの森公園ではいつでも朱鷺が間近で見られますけどね。
トキの森公園公式HP
当館からトキの森公園までの道のり