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佐渡博物館で佐渡の固有種サドガエルを見よう!

佐渡博物館

佐渡市の運営になってから初めて佐渡博物館の中に入りました。この時期には佐渡博物館の中庭にある松の木の下にキンランが数株咲いているとのことで、それも見たかったので入館しました。一応受付で撮影許可をいただき、撮影しました。館内の展示品等についてはもちろん撮影禁止ということです。
このキンランはなかなか生育が難しく、共生菌がないと育たないことから、レッドデータ絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。

キンラン

既に散ってしまった株もいくつかありましたが、かろうじて咲いていてギリギリ見ることが出来ました。
おそらくあと2~3日で散ってしまう感じです。

その他の館内は特に変わったところはなかったのですが、入り口近くに佐渡の固有種サドガエルが展示されていました。
サドガエル

このサドガエルは、佐渡博物館の職員さんが捕まえているそうで、修学旅行で佐渡に来る学生さんたちに見て知ってもらおうと展示しているそうです。しかし餌になるクモや虫を博物館内で与えることは出来ないので、1週間経ったら戻して、また新たに捕まえてきて展示しているとか。
サドガエル飼育

サドガエルはお腹の部分が黄色いのが特徴。ちょっと静かに観察していると、「ギューンギューン」と鳴き声が聞こえてきました。
サドガエル雄雌

サドガエルの卵も初めて見れました。この卵も孵化させないで田んぼ等に戻すそうです。
サドガエルの卵

6月中は展示しているそうですが、上手く捕まえられない場合もあるので、サドガエルが見たい方は予めお電話でのお問い合わせをおすすめします。
その他にも佐渡の歴史や風土、ユネスコ世界遺産暫定リストの佐渡金銀山遺産群、GIAHS(ジアス)、ジオパークについても学べます。
ぜひこの機会にお出かけください。

佐渡博物館
佐渡市八幡2041 TEL:0259-52-2447
入館料 大人500円 小・中学生200円 団体15名以上2割引
開館時間  8:30~17:00
休館日 年末・年始

当館から佐渡博物館への地図

新種・固有種のサドガエル(学名:Rugosa susurra)の画像と動画

サドガエル

世界農業遺産に登録された佐渡島の田んぼで見つかった新種のサドガエル。
日本の本州や近隣離島で、カエルの新種が発見されたのは22年ぶりだそうです。
学名はRugosa susurraで、ラテン語で「ささやく」の意味。サドガエルのオスが春から初夏にかけての繁殖期に、ささやくような鳴き声でメスを呼ぶのだとか。

サドガエル

ツチガエルと似ているのですが、特徴の違いとしては、顎に斑点がほとんど無いのと、体全体が滑らか、鳴き声が違うこと、オスには鳴嚢(めいのう)がない、お腹から後ろ足にかけて黄色い。

サドガエル

「ギューン、ギューン」という鳴き声で、鳴くこのサドガエル。
撮影したかったのですが、なかなか見つからず・・・地元の農家の方から縁があって撮影のためお借りいたしました。
矢田農園さん、ありがとうございました!

ツチガエル

こちらはサドガエルの動画です。
実は私・・・カエルが苦手でして・・・水槽越しで特徴がわかるように撮影。
手で持って撮影すればもっと鮮明だったとは思うのですが・・・。

ちなみに、佐渡がジアスに認定された理由ですが、
・農業生産システムに「朱鷺と暮らす郷づくり認証制度」を導入し、消費者と連携しながら島全体へ拡げていること。
・生物多様性保全型農業と農業経済が連携し、持続的な環境保全体制を構築していること。
・佐渡金山が風景と文化に大きな影響を与え、生物多様性と農業生産活動をはぐくむことによって、農村コミュニティを保全してきたこと。

農家の方が、除草剤をまかずに草刈りをしたり、農薬も残留性の低いものに切り替えたり、田んぼの生き物を育み共存する。
朱鷺を守る活動とともに、生き物も守る活動へ。
そんな佐渡の農家さんの努力の結晶であるお米の価値を知っていただきたい。

このサドガエルや朱鷺を通じて、知っていただけたら幸いです。

関連リンク
ジアス(GIAHS:世界農業遺産)
朱鷺と暮らす郷づくり認証制度(朱鷺認証米)
佐渡生きもの語り研究所