作成者別アーカイブ: 伊藤善行

牛尾神社の能舞台で例祭宵宮奉納薪能を観覧


牛尾神社薪能
6月12日に開催された牛尾神社例祭宵宮奉納薪能を撮影してきました。薪能の開催の日は土日が多く、また薪能開催にめがけてお泊りする方も多く、なかなか見に行けないこともあり、今回やっと撮影の機会を得ました。
薪能を撮影した写真素材の中でも牛尾神社の薪能の時は6月と梅雨の時期で、雨が振ったり予定が合わなかったりとあまり良い写真もなかったので、今回は沢山撮っておかねばという気持ちもあり、ついついシャッターの無駄押しも増えてしまいました。
牛尾神社例祭宵宮奉納薪能の開始時間は19:00からで火入れ式など終えて演能開始は19:20ぐらい。演目により多少前後しますが、20:30ぐらいには薪能が終了し、その後地元の鬼太鼓があります。

牛尾神社参道
牛尾神社には2つの参道があり、今回は大鳥居のある参道から参りました。この日は受付があり協力金として500円お支払い。到着すると既に知った顔ぶれのカメラマンさんたちがいっぱい。佐渡の薪能は撮影オッケーで常連さんもいらっしゃるのでマナーが良い人が多いです。ただ、観覧される方の中にはタブレットのような大きなディスプレイで撮影されるので、後ろから見ていると大変目立つのでディスプレイ光度を控えるとか、何かしら配慮があるといいのになぁという感じ。
またフラッシュの切り方をわからないのか、フラッシュがないとロクな写真が撮れないのか、バシャバシャと平気で撮影する方もいらっしゃるので、こちらも控えていただきたいものです。
最低限ピピッという電子音をオフにすること、補助光をオフにすること、撮影する方はなるべく後ろの方で撮影することを守っていただけたらなぁと思います。

牛尾神社例祭宵宮奉納薪能

厳かな雰囲気ですが薪能はあくまで奉納の意味であり、本土で開催されているようなお能とは少し違います。まずは祝詞をあげ玉串奉納し、次に火入れ式になります。

薪能火入れ式
薪能火入れ式

火入れ式ではお祓いしたあと薪に火を付けていくわけですが、この帳の落ちた時の色合いがまた素晴らしい。薪に火が入りパチパチと音が鳴り始めると、笛の音が鳴り響き、いよいよ開演となります。

薪能 雲林院

今回の牛尾神社薪能の演目は「雲林院(うんりんいん)」で、京都にあるお寺の名前。伊勢物語を愛好する芦屋公光が夢を見て、雲林院を訪ねます。公光が桜の枝を折ろうとすると、翁が現れ咎めますが、二人は花を詠んだ詩歌で心を通わせます。翁は公光の夢の話を聞くと、伊勢物語の秘伝を表そうと言って消えてしまいます。夜、桜の木の下で眠る公光の夢の中で在原業平の霊が現われます。業平は二条后との恋の話などを語り、舞を舞います。やがて公光の夢も覚めるというお話。

薪能 雲林院

ちはやぶる かみよもきかず 龍田川 から紅に 水くくるとは
百人一首でそんな句があったなぁと思い、ついつい調べていくうちに、この雲林院に出てくる物語である伊勢物語の在原業平と二条后のお話に繋がりました。こうした調べ物をする時間がとっても楽しく感じるのは年を取ったからでしょうかね。若いうちにこうした楽しさを知っていれば、もっと勉強も出来たであろうにと思うわけであります。

薪能 雲林院

牛尾神社の拝殿と能舞台を見るお客様たち。私はいつも三脚不使用でして、なるべく明るいレンズで撮影しつつ舞台を引きで撮っています。その方が雰囲気が伝わりますし、観光の写真素材としては活きてくるからです。この帳の落ちた空の青さ、薪の炎がゆらめき、能舞台では時代を越えた物語を演じている。こんな時間の過ごし方があったのかと思うわけですが、伝わりますでしょうか。

薪能 在原業平

いよいよ在原業平が橋掛りから登場します。物語も終盤に差し掛かったわけですが、ここから在原業平の舞をじっと眺めます。

薪能
牛尾神社 薪能
牛尾神社能舞台 薪能

本当はもっと枚数を撮っているのですが、Facebookのアカウントでアルバム投稿してありますので、そちらをご覧ください。
牛尾神社例祭宵宮奉納薪能Facebookアルバム

幽玄 橋掛り

薪能が終わり、地元の鬼太鼓が始まります。吾潟の鬼太鼓と潟上の鬼太鼓が見られます。翌日には吾潟と潟上の両地区のお祭りで、その前夜祭としてこの牛尾神社例祭宵宮奉納薪能があります。

鬼太鼓
鬼太鼓
鬼太鼓

この牛尾神社の横を流れる天王川では、この時期になるとホタルが飛び交います。この日は時間もなく、ホタルの撮影までとはいきませんでしたが、薪能を見た後ホタル観賞というのも贅沢な時間の過ごし方だと思いませんか。佐渡での贅沢な時間の過ごし方のひとつとしてご提案いたします。

牛尾神社
〒952-0103 新潟県佐渡市新穂潟上2529
電話:0259-22-2237

当館から牛尾神社までの地図

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羽茂の春風バラロードの行き方


羽茂バラロード

佐渡汽船カレンダーの6月の表紙は羽茂の春風バラロードと呼ばれるところの写真です。よく場所はどこなの?というお問い合わせもいただくので、ブログに記載しておきます。
場所はGoogleMAPだとこちらになります。国道350号線沿いの小比叡素浜海水浴場の看板を目印に小木へ向かうようにして左折します。

羽茂バラロードへの行き方

道なりに進むと、柿畑を抜けて三叉路になりますので、こちらを左へ曲がります。時期になると小さな看板でバラロードへの矢印看板がついています。

羽茂バラロードへの行き方
羽茂バラロードへの行き方

しばらく進むとバラロードに差し掛かります。
春風バラロード
春風バラロード

柿畑の道の両脇に100mぐらいバラの壁が見えます。撮影していると郵便屋さんのバイクが通っていきました。
春風バラロード
春風バラロード

振り返ってもバラロードは綺麗です。あいにくお天気が曇り空だったのですが、青空だともっと綺麗に映えたことでしょうね。
羽茂バラロード

柿畑への階段も両脇が薔薇で囲まれていて素敵でした。
春風バラロード

駐車スペースはありませんので、路上駐車する際には交通の邪魔にならないように心がけましょう。
毎年6月上旬から中旬ぐらいが見頃です。

当館から羽茂春風バラロードへの地図

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能面や鬼面などの神事面を手がける面打ち師


渡邊有恒

佐渡島は鬼太鼓や能、神楽など様々な神事が催される島です。この神事に欠かせないのが「面」なのですが、古くから使われている面も、痛みが激しいものは流石に作り直さなければいけません。この面を作ることを「面打ち」というのですが、佐渡で唯一面打ちをされているのが、渡邊有恒さん(80歳+α)。有恒さんは、県展などにも木工作品を出して数々受賞されている芸術家の方です。

能面、鬼面、大黒舞、春駒などに使う面や、獅子頭などお祭りや神事に欠かせないものばかりですが、各地域で必要とされているのに後継者が居ないのが懸念されているようです。

獅子頭
大黒舞

有恒さん曰く、「面なんて簡単さぁ!」と作業の説明をしてくれるのですが、木材が顔の形になっていく工程を簡単そうにやられるのですが、絶対に簡単ではありませんよね。

鬼面

木材をジグソーで削ります。鉛筆書きのところを削っていくのも簡単そうにやってのけます。

面打ち

ある程度はチェーンソーで削った方が楽なんだ。と言いつつ簡単そうにやってのけます。

面打ち

細かいところを写真や現物を見ながら彫刻刀やノミなどで削っていくわけですが、サクサクと削っている様子を見ていると簡単そうに見えますが、道具の切れ味を保つ手入れや、材の乾燥具合など、細かなところを経験とセンスで仕上げていくのだろうと思われます。有恒さんは「な?簡単だろ?」とは言いますけども。

面打ち
面打ち

道具なんてムサシ(地元のホームセンター)に行けば買えるさ。なんておっしゃいますが、おいそれと揃えられるものではありません。

面打ちの道具
面打ちの道具

この日はちょうど依頼者の鬼太鼓の面を打っていらっしゃったので、その様子を撮影させていただきました。写真を見ながらディティールを仕上げていき、完成へと近づいていきます。顔につけた際にピッタリくるようにさらに彫っていきます。

鬼面
鬼太鼓の面打ち
渡邊有恒

そして、目に穴を開けるわけですが電動ドリルで貫きます。その後ヤスリで削り、後ろの目の部分をすり鉢状になるように彫ります。
面打ち
面打ち

昔は木工細工は当たり前のように専門の方がいらっしゃったのでしょうけど、こうした地域の芸能を支えていらっしゃる面打ち師の有恒さんがいらっしゃるおかげで、地元の鬼太鼓が存続出来ているわけであり、これが島外の木工細工をやる方にお願いするとなると、価格面や納期や仕上がりなども変わってくることでしょう。こういった手仕事を担える人材が現れることを切に願いたいです。

鬼太鼓面

地域の祭りで使われている道具を地域で作ったり直したり出来る環境。伝統芸能の保存というのは、こういったことにも目を向けないといけないですよね。
今回はそんなことを識る大変貴重な機会をいただきました。

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