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佐渡だけに残る覚源上人が伝えた釘抜き信仰の釘念仏供養塔

河内神社

以前日光に行った方からお聞きした話です。
日光の寂光の滝・若子神社に行った時にガイドさんが覚源上人の事を話していた時に佐渡のことを聞いたと。
何のことについて話していたか、よく覚えていないとのことで、気になって調べてみました。

時は室町時代。覚源上人(かくげんしょうにん)が日光の寂光寺で修業しているうちに、17日間仮死状態になってしまい、その間覚源上人は地獄の閻魔大王に呼び出され地獄めぐりをしました。閻魔大王は覚源上人に娑婆(しゃば)の人間に地獄に来るとどんなに大変な目に遭うか伝えてほしい。そして地獄に来ることのないように、あの御札をもって念仏を唱え地獄に来ないようにしてほしい。とお願いされました。
覚源上人が仮死状態から目覚めると手には一枚のお札が入っていました。その御札には49の穴が空いていて、地獄に落ちると49日間毎日節々に生前の業の深さの分釘を打たれるそうで、生きているうちに49万遍念仏を唱えればそれを免れることが出来るそうです。
こうして日光の寂光寺から釘念仏の御札の写しが全国に広まったそうで、今でも日光では仏事の時に黒地に白抜きになっている49の丸い穴を親戚の方たちが黒く塗りつぶして納棺しているそうです。

その全国に広まった釘念仏信仰ですが、今は釘念仏の供養塔が佐渡にしかないとか。
これは凄いことだなぁと思い、ネットで調べてみると・・・既に調べている方がいらっしゃいました。

佐渡にだけ残る釘念仏供養塔
このブログ著者の方は故郷が佐渡だとか。

石仏

以前浜河内のお祭りに行った際に神社で見かけた釘念仏という文字に記憶があり、もう一度訪れてみました。

釘念仏

浜河内神社にはいくつか石仏や石塔があり、お堂のようなところには釘念仏の云われが書かれております。
今でもこの集落で釘念仏信仰があるのかは不明ですが、このように新しい立て札が掲げられているということは、何らかの形で残っているのでしょうね。

釘念仏供養塔

日光から始まり、今は佐渡だけに残ったとされる釘念仏の供養塔。
ちょっと誇らしい気持ちになったのは、こういうものを残してくれた方たちのおかげですね。

当館から河内神社への地図