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佐渡産の無農薬パッションフルーツの栽培

パッションフルーツ

真野でパッションフルーツを栽培しているところがある!らしい・・・というお話をお聞きし、JA佐渡さんに問い合わせつつ(個人情報のこともあるのでなかなか情報を渡せないらしい)知り合いからの情報を頼りに、パッションフルーツを育てている、土屋はるみさんの畑へとお邪魔いたしました。
トケイソウのような花が咲くというは知っていましたが、正直パッションフルーツがどんな風に育つのか、よくわからなかったのです。

パッションフルーツはトケイソウ科トケイソウ属の植物で、トケイソウの実のなるタイプ。パッションフルーツのパッションは情熱という意味ではなく、受難という意味で、花の形がキリストの磔にされた十字架のような形であるとか、キリストが受難の際に被らされたといういばらの冠のようであるということから、パッションフルーツと名付けられたのだとか。

パッションフルーツ

世界の熱帯から亜熱帯地域で栽培されている果物で、南国のイメージがあるこのパッションフルーツが佐渡で栽培されているとのことですが、ハウス栽培とか温室栽培かなぁと思いきや、、、まさかの露地植えでした。日本でも九州や沖縄などで露地植えされていましたが、近年では千葉や岐阜などで露地植え栽培されているとのこと。

パッションフルーツ

パッションフルーツは基本的には虫媒花ですが、人工受粉で実をつけさせます。その後実が大きくなり緑色のテニスボール大になります。こちらで栽培されているのは紫玉の方で、他にも黄色や中間交配種があります。生食用に適しているのは紫玉の方で甘みが強く、黄玉の方は果汁が多いそうです。

パッションフルーツの花

果実が大きくなったら、約1ヶ月半で茎のところから落ちるそうです。最初緑色をしていますが、徐々に赤みを帯びてきます。基本的には実も硬いので食べに来る害虫もいないし、高温障害や冬場の越冬以外(4度以上)であれば丈夫で、勢力旺盛でどんどん蔓を伸ばすのだとか。そのため無農薬でも大丈夫だそうです。

パッションフルーツの実

こちらの農園では緑色に大きく育った実に袋をかけて、落下する茎の上の部分から袋をかけて落下を防ぎ、袋の中に落ちるようにしています。透明じゃないのでわかりづらいのですが、慣れると手で持ってみたり、落ちた袋の膨らみでわかるのだとか。
※ぶどう用の袋をかけていますが、中身はパッションフルーツです。

無農薬パッションフルーツ
パッションフルーツ
パッションフルーツ

収穫した実は箱に並べて追熟をします。まだ若干青みがかった感じですが、既にパッションフルーツの甘酸っぱいエキゾチックな南国のフルーツの香りが漂います。佐渡でパッションフルーツを育てているのは、こちらの農園だけのようで、金井のよらんか舎、佐和田の喜右衛門や マツヤ各店、各Aコープなどで取り扱っています。(必ずあるとは限りません)

パッションフルーツ

出荷時期は9月〜10月ぐらいまで。おおよそ1個150円〜200円ぐらいでしょうか。パッションフルーツはクライマクテリック型の果実で、追熟すると美味しくなるフルーツ。表面の皮がしわしわになってからが甘みが増します。ちなみに、りんごと一緒に置いておくと早く追熟します。(フジやジョナゴールドはエチレンの放出が少ないので追熟用には向かないようです。)
逆に追熟させたくない場合は、エチレンの影響を受けないように、袋に入れて密閉しておくと追熟が遅くなり日持ちします。

無農薬パッションフルーツ

食べ方としては、半分に割ってスプーンで掬って食べるもよし、ヨーグルトに果肉を落として食べるもよし。種ごとポリポリ食べれますが、裏ごしして果汁をソーダと砂糖を入れてドリンクにしても美味しいです。ちなみに種にはピセアタンノール(Piceatannol)という成分が含まれており、美容効果や心血管保護などが期待出来るようです。
ちなみに葉っぱや花にも有効成分があり、ハルミンという神経を落ち着かせる作用やがあるのだとか。葉っぱや花は乾燥してお茶にすると美味しく飲めるようです。

佐渡産パッションフルーツ

こんなスーパーフルーツのパッションフルーツが佐渡で栽培されているのを、佐渡の人もあまり知らないと思いますので、ぜひ記事として取り上げたい!そんな想いで農家さんのところへお邪魔して取材させていただきました。
佐渡の初秋の新しい味覚として仲間入り!ぜひご賞味くださいね。