カテゴリー別アーカイブ: 体験

佐渡の滝でぷちキャニオニングしちゃった日

猿八の滝でぷちキャニオニング)

意外と思われるかもしれませんが、佐渡島には滝が数多く存在します。大小様々であり、アクセスしやすい滝から、深山幽谷の滝など多彩です。今回は猿八にある滝を、同じく猿八にあるポッポのパンの小林くんと、自称佐渡の滝フリークのダグアウトの石塚くんとで行ってきました。

まずは車を降りてすぐの滝。
ここは鳥越文庫を降りた川の上流にある滝です。徒歩5〜6分程で到着出来ると思いますが、大きな車で行くとちょっと大変かもしれません。斜度のあるコンクリートの道路と砂利道を超えて行くと目の前に滝が見えます。

猿八の滝

とりあえず記念撮影だけ済ませて、次の滝へ。

猿八の滝

次はこの近くにある夫婦滝と言われる2つの滝が流れる絶景滝。佐渡汽船のカレンダーにも掲載された滝です。
柱状節理のような感じになっていて、滝のぼりするのも容易な形状です。この日は雨上がりだったので、多少水量も多かったような気がしますが、2つの滝が1つの滝壺へと落ちる様は、夫婦滝と言われる所以でしょうか。

夫婦滝

まずは三人とも滝の中段程まで上がってみます。リモコンでシャッターを押して記念撮影。
三人共雨具の色がバラバラで、まるで戦隊もののカラーリングかのようです。滝レンジャーと名付けて、滝ブルー(小林)、滝グリーン(伊藤)、滝イエロー(石塚)。

滝レンジャー

さて、目的も達成したので、降りていきます。
最近アウドドアアクティビティの用語で耳にする「キャニオニング」をしてみようってことで、早速楽しい降り方をしてみようと滝ブルーがお手本を見せてくれました。ちなみにキャニオニングとは、渓谷を降りていくアクティビティで、沢登りの逆バージョンといった感じです。
さて、ここから連射での撮影です。

キャニオニング
キャニオニング
キャニオニング
キャニオニング
キャニオニング
キャニオニング

まったく理解出来ない、危険度高い滝壺へのジャンピング飛び降り。4mほどの落差があるにもかかわらず躊躇なく降りるという、この人は怖いという感情が無いのだろうか。良い子は絶対真似をしてはいけないやつです。
とはいえ、楽しそうにしているので、楽しそうな彼をみているとこちらも不思議と楽しくテンションが上がってくるので、ならばということで、もう少し低い場所で滝イエローが飛び降り実演。

キャニオニング
キャニオニング
キャニオニング

テンションは高いがジャンプが低いのは否めません。
ちなみに、長靴の中は当然ずぶ濡れであり、ズボンも何もかもずぶ濡れ。
こうなってくるとずぶ濡れになっていない私が、仲間はずれになったかのような気持ちになるのですが、間違えてはいけない。こういうノリというのは、ノッていい場合と、ノラない方が良い場合とある。確実に後者であると立ち位置をしっかりと見極めるのが大人である。

そして長靴の中がどうなってるか?それを写真で表現してみましょうということで、二人に長靴をあけてもらいました。
こちらが長靴ウォーターフォールの画です。(※右の長靴と左の長靴の中身を足しています。)

長靴ウォーターフォール
長靴ウォーターフォール
長靴ウォーターフォール

最後ドヤ顔していますが、ドヤ顔する意味がわかりません。
これ絶対、お母さんに叱られる案件です。どろんこびしょ濡れ、誰が洗濯すると思ってるの!的なやつです。
とはいえ、何をしても楽しそうな彼らを見ると、若いっていいなぁと思っている自分がいます。彼らのノリに巻き込まれないように、強く意識を保つ必要があります。

さて、ポッポのパンの小林くんが猿八にはまだ面白いところがあるんですよ。と、このテンションのまま車に乗り込み案内してもらうことに。
いやいや、まてまて!そこ草むらじゃないか!というところを、このテンションのまま突き進みます。車に枝が当たろうが、キィィィっと嫌な音が鳴り響きます。絶対マネはしないであろう奇行です。
到着したところは八祖堂跡というところ。小倉のお城との争いがあったという昔話も聞きつつ、石垣のあとで当時の建物の大きさを感じます。八祖堂は慶宮寺が有名ですが、昔はここ猿八にもあったんですね。

八祖堂跡

ちょっと移動し、池に案内されました。
ポッポのパンの小林くんは、ここが楽しいんですよ!とドヤ顔で案内するも、、、いやいやただのため池でしょ。と心の中で思っておりましたが、何やらボロボロの小舟のところに来て、これに乗りましょう!とノリノリ。

ボロボロの小舟
ボロボロの小舟

まさかこれに乗るなんて思っているのだろうか。
まぁここまでずぶ濡れなら、いまさら濡れても平気でしょうけど、このため池(というか沼)で泳ぐのは正直御免こうむりたい。ということで、滝イエローの石塚くんと二人で、私は撮影係り。

ボート
ボート

意外にも浸水もせず、大丈夫なものだなぁと関心するも、オールの木製部分は腐りかけてるし、池のロケーションもお世辞にも綺麗とは言えないこの状況を楽しんでいる二人にカメラを向けていて思った。
ノリというのはアクティビティにおける最上のスパイスであると。

池のボート

もはや恋人同士の池のボートデートのような二人。
写真では楽しそうなんですが、真似しちゃいけません。このノリについていける人だけが楽しめる、人選も限られるアクティビティであることは間違いありません。決してオプショナルツアーなどで商品化してはいけないやつです。

池のボート

とはいえ、楽しいキャニオニングツアーとなり、怪我もなく半日猿八を楽しみました。
これだけ外で遊んだのはいつぶりだろう?というぐらい外遊びをしたような気がします。佐渡島には遊園地がなく、山に暮らす子供たちは自分たちのフィールドで、自分たちなりの遊びを身につけるのでしょう。(個人差はあるでしょうけど)

ポッポのパンの小林くん、ダグアウトの石塚くん、お疲れ様でした。(ってぜんぜん疲れていなさそうで、まだまだ遊び足りないという顔でしたが)こういう遊びに付き合ってくれる仲間がいることに感謝しつつ、また違うフィールドで佐渡の外遊びを満喫したいと思います。

佐渡島の海岸に生息する神秘の光を放つウミホタル

ウミホタル

皆さんはウミホタルをご存知でしょうか?
ウミホタルといっても、東京湾にあるパーキングエリア「海ほたる」のことではありませんよ?ウミホタルは海中にいるプランクトンの仲間で、顎脚綱(がくきゃくこう)、貝虫亜綱(かいちゅうあもく)、ミオドコパ上目、ミオドコピダ目、ウミホタル科ウミホタル属に属する甲殻類です。学名はVargula hilgendorfiiで、英語ではSea-fireflyといいます。

佐渡の方にウミホタルのことを聞くと、夜光虫と混同されている方が多く、正しくはウミホタルと夜光虫は別物です。ウミホタルは動物性プランクトンで目視が出来る程の大きさ、夜光虫は植物性プランクトンで500μ(0.5mm)以下で目視が出来ません。またウミホタルは砂浜のわりと浅い海岸に棲んでいるので、岩場の海岸にいるのは夜光虫です。光り方も夜光虫は自ら発光しますが、ウミホタルは光る液体を射出するので、その液体を触ると数秒間青く光って見えます。

ウミホタル

上の写真はウミホタルを撒いて光の液体を手で伸ばしたものです。ウミホタルは日中は砂の中に隠れているのですが、夜になると行動する夜行性です。海の底にいる底生生物(ベントス)で、普段は海の底に沈む生物の死骸などを餌にしている海のお掃除屋さん。淡水が多く交じるところでは生きられないので、大きな川の側などにはいません。また、照明などが強いところや満月の時などには、あまり活動しません。

時期的には5月から10月ぐらいまで見られます。出来るだけ暗い新月に近い日で、波が少ない時が見やすいでしょう。

ウミホタル

ウミホタルが光るのは交尾の為や、捕食者から逃げる為とも言われています。発光物質は基質ウミホタルルシフェリンと酵素ウミホタルルシフェラーゼで、海中の酸素と反応して光ります。また、乾燥したウミホタルの死骸ても体内に有した酵素で光ります。

ウミホタル

写真はウミホタルを採取して海岸に撒いて撮影したものです。昔は砂浜の波打ち際にキラキラと光るウミホタルが見られたのですが、今では少なくなりました。佐渡島内では真野湾で見られます。おそらく対馬海流の当たる西側だからこそ生息しているのだと思われます。

ウミホタル

上の画像はウミホタルのマクロ画像です。実寸は1〜3mm程度の大きさです。左上に見えるオレンジ色のつぶつぶはウミホタルの卵で、殻の中で育てます。黒く見えるのは目で、右下の個体から出ているのが足です。

ウミホタルを採取した様子の動画(4K)

ウミホタルのマクロ動画(4K)

ウミホタルはキレイな海にしか生息していません。また飼育は大変難しいので、持ち帰っても育てることは余程の機材がないと出来ません。
こんなにキレイなウミホタルをぜひ見てもらいたいので、ウミホタルが見れる場所の地図を掲載しておきます。機会がありましたら、ぜひ夜行ってみてください。

ウミホタル鑑賞の際の注意事項
・海岸には蚊がいますので、しっかり虫除け対策しましょう。
・足元を照らす懐中電灯を用意しましょう。
・海に落ちないように十分気をつけましょう。
・ウミホタルを採取しても海に逃してあげましょう。

当館からウミホタルが見れる海岸への地図

夜の青の洞窟が光る不思議なナイトカヤックツアー

ナイトカヤック

琴浦にある小木ダイビングセンターでは、青の洞窟でシーカヤック体験ができるツアーがあるのですが、ナイトカヤックというツアーがあるとお聞きし、これはぜひ行ってみないとということで、予約してみました。

この日は天候や海のコンディションも良く、最高の条件の下ツアーに参加したわけですが、夜空には満天の星空と天の川がくっきりと見えており、海は凪で波もほとんど無い状態。月の出も22:00頃だったので申し分ない条件。

天の川と青の洞窟

ツアーが開始されるのは20:00スタートですので、当館で18:00頃にお夕食を食べ始め、19:20頃に当館を出発すれば間に合う感じでした。
準備としては濡れても良い格好と、着替え、お財布さえあればあとはすべて貸してくれます。到着するとまずライフジャケットを着用し、持ち物はすべて置いていきます。というのも、真っ暗闇で落とし物をしても回収が難しいからです。あとヘッドランプも貸してくれるのでご安心を。

ナイトカヤック

パドルの使い方やカヤックの漕ぎ方などの説明があり、いざカヤックに乗り込み真っ暗な海へと漕ぎ出します。まず青の洞窟と呼ばれる(琴浦の竜王洞)へ向かいます。パドルを漕ぐと水面がキラキラ光るのですが、これは夜光虫の光。これまた美しいわけですが、夜空を見上げると天の川や星々のキラメキが美しい。360°どこを見ても美しい。

インストラクターの方から洞窟には静かに入りましょうという指示のもと、カヤックで洞窟の中に入ります。ここであることをすると、洞窟が青く光るのですが、これは体験した人じゃないとわかりません。写真で撮影しようと試みてはみたのですが、肉眼でしか確認出来ない美しさでした。
一緒に行ったメンバー全員感嘆の声。今まで未体験な不思議な出来事に、感動しきり。

光る青の洞窟

光る青の洞窟を後にし、「沖ぷか体験」へと繰り出します。カヤックを漕ぎ沖まで行くと、カヤックから真っ暗な海へとジャボン!っと飛び込みます。(ライフジャケットを着用しているので、心配はいりません。)すると、あたり一面キラキラと夜光虫の光が見えて、ここでも全員が感動。バタ足をしたり、平泳ぎで水中を掻くと、夜光虫がキラキラと光ります。まるで水の中が宇宙になったような感じ。

夜光虫は海の植物性プランクトンのことで、衝撃を受けると光る性質があります。この夜光虫と戯れつつ、沖でぷかぷか浮かびながら夜空を見上げると満天の星空。まさに宇宙に漂うかのような体験が出来ます。

再度シーカヤックに乗り込み、陸に戻りシャワーを浴びて着替えて終了。こんな素敵な体験が出来るなんて、佐渡島ってなんて素敵な島なんだろうと改めて思いました。8月のお盆前にぜひ体験してもらいたいところではありますが、開催については小木ダイビングセンターにお問い合わせください。これは地元の人も島外の人にも超絶おすすめのツアーです。

料金はお一人様6000円+消費税です。雨天や波が高い場合は中止のようですので、前日には天気のチェックを怠らないようにしましょう。

お問い合わせ
小木ダイビングセンター
〒952-0606 新潟県佐渡市琴浦225-2
TEL&FAX 0259-86-2368

当館から小木ダイビングセンターまでの地図