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絶滅危惧種オオアカバナ(大赤花)の開花

オオアカバナ

環境省レッドデータ絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている、オオアカバナが開花しました。
草刈りや害虫などによる被害、水場の枯渇などが原因で、自生地が少なくなっているとか。

草丈は高いもので1m50cmぐらい。
日当たりの良い水が流れるような斜面に自生しています。

オオアカバナ

葉っぱは対生していて、花の柱頭が4つにわかれ、根っこのひげ根が赤くなるのも特徴です。

オオアカバナ

オオアカバナ(大赤花)
学名:Epilobium hirsutum var. villosum
分類:離弁花類 アカバナ科 アカバナ属

オオアカバナの自生地を見ても、法面工事跡に自生していますし、草刈りの危険性もあったりするので、保護の必要がありそうです。
実際、斜面から落ちたであろう株があったので、土をかぶせて安全なところに移植してきました。
また近くを通ったら、自生地確認しようと思います。

クマガイソウ、コアツモリソウ、ユウシュンラン レッドデータブックの絶滅危惧種に指定の三種に出会う

クマガイソウ群落

先日小佐渡の山でクマガイソウの大群生を見に行って来ました。
クマガイソウは新潟県のレッドデータブックで絶滅危惧Ⅰ類に指定されている、希少植物です。
大型のランで、一時の野生ランブームで乱獲されてから、その数はどんどん減る一方。また、里山の手入れもされなくなってから、森が荒れて自生地の環境が悪くなってしまい、その数を減らしているようです。

この自生地は非常に環境が良さそうで、周りの植物の侵食もなく、木が生い茂って日当たりが悪くなるなどの心配も無さそうな場所でした。
120株以上のクマガイソウの大群落で、ほとんどの株が開花株で花を付けていました。
クマガイソウ

そこから一山超えたところに、コアツモリソウの群落地があり、足を伸ばして見に行って来ました。
このコアツモリソウもレッドデータブックで絶滅危惧Ⅰ類に指定されています。
100株以上の群落地で、開花株は半分程。水はけの良い土地で沢から上がってくる空中湿度の高い場所に自生していました。
コアツモリソウ

おそらく人が入らないような山奥の自生地ですので、業者などが乱獲する恐れは無いかなぁと思います。
コアツモリソウ

また、道中で珍しいユウシュンランに出会いました。
こちらもレッドデータブックで絶滅危惧Ⅰ類に分類される貴重な植物。
一日にこれだけのレッドデータブックの絶滅危惧種に遭うとは・・・。
ユウシュンラン

一株しかありませんが、このユウシュンランはもともと群生するような植物ではないので、出会える確率も極めて低いのです。
また全国的にも個体数は少ないようです。

こんなレッドデータブックに記載されている植物たちに、気軽に遭いに行ける。
自然の豊かさを感じる佐渡でした。

佐渡の深山にオオサクラソウが咲いてました

佐渡のオオサクラソウ

佐渡のオオサクラソウを求めて、山の奥深く、谷を越え、沢を越え・・・撮影してまいりました。
前回会ったのは3年前のこと。また同じ場所に咲いているだろうか・・・と不安もありつつテクテクと歩き続けます。
佐渡のオオサクラソウ ブログ記事

途中マムシもいたり・・・沢で滑ったり・・・。
こんな滝など見つつ癒されたり。

滝壺

ようやくたどり着いたオオサクラソウスポットでみたものは・・・!
10株以上の開花株に、幼株もあちこちに発見!
今年の佐渡の雪解けが遅かったので、遅めに来てみたのですが、3~4日程遅かったようです。
ほぼ散ってしまってました。

そんな中咲いていたオオサクラソウを撮影。
オオサクラソウ
大桜草(オオサクラソウ、学名:Primula jesoana var. jesoana)

オオサクラソウ

そして恒例の葉っぱの裏を触って・・・うーん♪なんともあま~い良い香り。
この為だけにやってきました!って感じです。

葉っぱは大文字草に似た感じで掌状に7-9裂になっていて、葉っぱの裏側にフルーティな香りがあるのが特徴。
花時期は5月半ばぐらい。園芸種のサクラソウとは葉っぱは異なりますが、花はほぼ似たような色形です。
見つけたオオサクラソウスポットでは、滝の傍の水気のある半日陰で自生していました。

新潟県ではレッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に指定されている希少種です。

今回ガイドしていただいたのは、岡崎山野草先生。
一緒に佐渡のトキソウを発見した、佐渡の山野草自生地の状況を知るエキスパートです。
オオサクラソウ発見

佐渡の深山に自生する絶滅危惧種オオサクラソウ
またあう日まで同じ場所で待っていてください。