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佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の参

七ツ滝

佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の壱
佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の弐

倒木ばかり目立つ川沿いを上流へと向かいつつ、七ツ滝を目指します。徐々に川幅が狭くなり、川の両サイドが渓谷のように切り立ったところが多くなっていきます。川底も深くなり、長靴では水没するところが多々出てきます。岩壁を登るようなロッククライミング箇所も出てきますので、難易度は高くなっていきます。機材があった方が安全に行けると思われますが、慎重に行けばなんとか行けるレベルではありました。
とはいえ、かなり危険が伴うと思いますので、安易な気持ちで行けるような場所ではないことをお知らせしておきます。

七ツ滝

ナラ枯れの影響なのか、倒木が流されて行く先々で邪魔をしています。雨降りの後だったので、この倒木の上に乗ると足を滑らす危険もありますし、中がスカスカな状態でポキっと折れる場合もあります。そもそも腐って折れたわけですから、折れやすいのは当たり前なのですけども。

滝仙人

途中良い景色を見つけたら水分補給をしつつ、呼吸を整え、休憩がてら撮影。なかなか雰囲気の良い苔むした渓流の岩場で寛ぐパーティ。とはいえ、結構へとへとになってきた頃合いでもありました。

小河内川

しばらく歩いていると川の岩盤の色の変わったところがあり、まるでおろし金のような凸凹の川底が続く場所です。浅く歩きやすい場所で、川底も凸凹しているので滑りにくいので、サッサと進みます。来たことがある人は、「あぁ、あそこね」という感じに思うことでしょう。

小河内川

小さな滝に差し掛かりました。ここからの釜(滝壺)は意外にも深くなっているところが多いので注意が必要です。硬い岩盤なのにこれだけ深くえぐられるということは、長い年月をかけて小石などが流れてきて削っていったのでしょうか。また、ここから先は特にV字谷になっているようなところもあり、難所が続きます。

マンドラゴラ

セリ科の植物が川に流されて留まっていました。これだけの根っこと生命力からして、シシウドかオオハナウドらへんの大きくなるやつでしょうか。なんとなくマンドラゴラのような動き出しそうな感じにも見えます。

キノコ

相変わらず倒木は多く、倒木のところにはキノコが生えています。食べられるキノコもいくつかありましたが、取る余裕もないのと、そんなに美味しくないイメージ(ムキタケ)があったのですがスルー。10月も終わり頃に行ったので、キノコも腐りかけでしたので。

V字谷

V字谷です。ここはステミング(両足を開いて突っ張りながら)しながら進みます。濡れているので滑りやすくなっているのと、足の長さが足りないと、、、ドボンっと落ちてしまいそうです。なかなかスリルのある難所ですが、全員水没することなくクリア。

さて、いよいよお待ちかねの七ツ滝(ななつがたき)です。

【深山幽谷の秘境 七ツ滝】
佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の壱
佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の弐
佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の参
佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の四

佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の弐

堰堤

佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の壱

小河内川の下流から川を上り、最終堰堤を越えると、あとは人の手が入らない自然の川へと変貌。難所もいくつかあり、川の思わぬ深みにハマったり、蔓に足を取られたりします。装備を軽くしたおかげでまだ軽快に歩けるレベルではありますが、この時点でGPSで見る限りでは1/3も進んでいない感じ。

ちなみにスマートフォンのGoogleMAPのアプリで七ツ滝を登録しておいたので、MAPのダウンロードは出来ないにしても、オフラインであっても現在地をGPSで知る事ができますので、おおよその距離感はわかります。スマートフォンの機種によってはGPS性能が異なるので、機能として使えるかどうかは機種次第ではありますが。(私の機種はXperiaでドコモのキャリアで使用)
GoogleMAP七ツ滝

沢渡り

佐渡の山々を歩いていて気になるのが、倒木の多さです。ナラ枯れ病が蔓延し、立ち枯れした木々が沢山あったのですが、集中豪雨や爆弾低気圧、台風の影響でゆく先々で倒木でルートが塞がれている箇所がいくつもあります。川沿いは特に多く、流木となって川の至るところで道を塞いでいました。とても人の手では撤去出来る感じではないので、潜るか跨ぐか交わして歩くしかありません。

小河内川

人が入らない里山は蔓がいっぱいで、木々を弱らせたり、処理されない倒木がいっぱいだったりするわけですが、昔は炭焼きや薪を作る為に山に上る人が多かったので、整備された山が多かったそうですが、今となってはどんどん荒れた山が多くなっているようです。また、気候変動で温暖化による雪の少なさなどで植生も変わってしまったことから、昔の風景とはだいぶ異なっていると年配の方からお話を聞く次第。

ターザンごっこ

せっかくいい感じの蔓があったので、ターザンごっこで川へざぶん!っとやってました。BGMとしては映画のインディージョーンズを脳内再生。ここらへんは、まだ体力があったのでこんな感じの遊びもしながら歩き進めたわけですが、、、いよいよ難所へと差し掛かります。

滝登り

目の前には滝があり、これをかわすべく左斜面を木々を伝って登ります。結構な急斜面ですので正直ロープがあった方が上がりやすいぐらいのレベル。いつも頼りにする木はヒメアオキかイヌツゲ系の木。割と強く根張もいいので、根っこ部分を足場にしたり、茎に手をかけて手がかりにしたり、斜面での命綱的な存在です。

滝登り

斜面を上ると、ここを通ったであろう方のロープの切れ端が木にくくりつけてありました。もう千切れてしまったのか、はたまた人工物を残さず撤去したつもりが取り切れなかったのか、わかりませんがあまり良い気持ちにはなりませんでした。とはいえ、撤去する道具も持ち合わせていなかったので、今回はそのままにしておきました。次回トライする際には撤去出来ればとは思います。

GPS的にはここらへんでようやく半分まで来たという感じ。まだまだ難所が続きます。

きのこ

さぁ、七ツ滝はここからもう少し先です。

【深山幽谷の秘境 七ツ滝】
佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の壱
佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の弐
佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の参
佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の四

佐渡最大の秘境滝 七ツ滝への道 其の壱

七ツ滝入り口

佐渡島の最大の滝である「七ツ滝」を知ったのは、佐渡の四季+αというブログ。いつも果敢に秘境へと挑む様子を、素敵な写真で紹介している佐渡の名ブロガーの方の記事で、いつか行ってみたい!と思っていたわけですが、同じ思いを抱いている仲間と共に遂にチャレンジすることになりました。

場所は佐渡の北端、外海府の小河内川上流へと向かった先にあるわけですが、途中まで来るまで行けるのかなぁなどと思っていたら、なんと登り口はほぼ海の近くであることが判明。外海府ユースホステルさんの脇の川をひたすら上がります。小河内川を上流へと向かって右は道沿いですが、そちらは大河内川となり違う川となります。

七ツ滝
小河内川

川沿いを行くよりも、川の中を歩く方が多かったと思いますが、長靴で行く場合はなるべく岸側を歩きたいと思うわけですが、私はこの日ウェーダーを装備してのトライ。足が上がりにくくなり、動きが多少悪くはなりますが、水深を気にすることなく歩けるのと、ゴミが入って足裏が痛くなるのを防げるのが断然良いです。とはいえ、沢登りや岸壁を登る場合はかなり大変なことは否めません。

堰堤

しばらく上流へと進んでいくと堰堤に差し掛かりました。途中コンクリートで平らなところがいくつかあったのですが、昔はこの堰堤を作るための道路があってダンプや重機も通れたのでしょう。今となっては道は流され、木や草が生い茂り、それらをかき分けながら進みます。堰堤は右側か左側か上がりやすい方をチョイスしつつ上がって行きます。こちらのブログによると6箇所ほど堰堤があるようですが、正直カウントしていなかったので、いくつあったのか忘れてしまいました。

水没道路

堰堤を全部越えるまでは浅い川沿いを歩くので、深みに足を突っ込まなければ長靴でも十分歩けるレベルです。堰堤をすべて超えるまでは正直単調な川沿いをバシャバシャと歩く感じで、前半は歩くのに飽きてくるかもしれません。とはいえ、川沿いは自然いっぱいなので、ちょっと目をやれば木に登るオゼマイマイらしきカタツムリを発見。時期が秋も紅葉の終わり頃だったので、山野草の花もあまりないのですが、夏の生い茂った道を行くよりはマシです。また、蛇も出ますからね。

木登りカタツムリ

いくつか堰堤を超えたあたりで、苔むした岩が並ぶ渓流に差し掛かりました。滝が目的とはいえ、今回はこの道中も紹介したいと思っていたので、三脚を立てての撮影。正直なところ、装備はなるべく軽くしたいと思っていたのですが、三脚だけは持っていこうということで、トラベル用のコンパクトな三脚をチョイス。流れが急なところだと、重さも無いのでブレてしまいますが、水量もそんなに無いので小さな三脚でも十分でした。とはいえ、この先にそんな立派な滝があるのだろうか?と不安になるぐらい、川の水量はそれほどでもありません。

渓流

雨上がりであれば、もう少し水量が望めたかもしれませんが、そうなってくると危険も伴います。夏の乾季よりは水量はあるでしょうし、来るとすれば早春か晩秋頃が良いのかもしれません。滝も木々の葉っぱで隠れている夏よりは全貌が見えて良いでしょうからね。

片道4時間かけての七ツ滝(ななつがたき)へのチャレンジを少しでも皆様にお伝えすべく、長編でブログを綴りたいと思いますので続きはまた後ほど。

当館から七ツ滝へのルート

【深山幽谷の秘境 七ツ滝】
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