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朱鷺(トキ)の撮影地 佐渡へ マナーを守って盗撮しましょう

佐渡の朱鷺

佐渡の朱鷺を撮影するのは、田んぼの稲が育つ前と、稲刈り後が一番良いです。
稲の高さがあると朱鷺を見付けづらいのと、撮影もしづらくなるからです。

また、早春頃は雛誕生等で、地元もピリピリムードになりますので、控えた方がよいかもしれません。
基本的に、バズーカ並の望遠レンズじゃないといい絵が撮れません(笑)
私のは200mm程度のものを、トリミングしているだけです。

朱鷺の撮影

朱鷺を撮影する際にはマナーを守って撮影しましょう。
警戒心の強い朱鷺は、車から降りて撮影していると餌場を放棄して飛んでいってしまいます。出来るだけ100m~200m以上離れて盗撮しましょう(笑)
また、追い回したり、わざと飛ばすようなことを決してしないように注意しましょう。

朱鷺の群れ

これから雪が降って朱鷺が餌を取りづらくなります。
せっかく朱鷺が餌を探しているので、そっとしてあげましょうね。

ちなみにどこに行くと見れるの?などという愚問はしないでくださいね。
鳥さんは羽が生えて移動するので、どこにいるという情報はわかりませんので(笑)

佐渡ではどっさり自生!絶滅危惧類のトケンラン(杜鵑蘭)

トケンラン

新潟県(本土)では絶滅危惧種のトケンラン(杜鵑蘭)
こんな記事もあります→トケンラン、山中でかれんな姿

新潟県の絶滅危惧Ⅰ類、環境省レッドデータブックの絶滅危惧ⅠB類に分類される、このトケンランですが、佐渡にはどっさり自生しております。
私の見つけたこの自生地は、かなり深い山にあるので、ちょっとご案内するには遠いのですが・・・100株程密集していました。
あまりに密集しすぎていて、50株程度しか花が上がっておらず・・・。

しかも佐渡のトケンランの中には、このような星斑入りトケンランの葉っぱや・・・
星斑入りトケンラン

花被の斑点が無い、斑無しトケンランもあります。

佐渡ではあちらこちらに、トケンランは自生しています。
どこかの文献にも、佐渡を除く自生地では壊滅的状況というように記載されていたような気がします。

山野草盗掘業者も、流石に佐渡に交通費をかけてまで来ても、採算が合わないでしょうし・・・佐渡汽船がいい意味で砦になっているようです(笑)

朱鷺雛誕生の話題に沸く佐渡の湿原にトキソウ発見!?

佐渡のトキソウ発見!?

第一発見者は羽茂の岡崎さん。
私の山野草先生であります。

佐渡の湿原は道路拡張や森林伐採等の自然破壊により、徐々に失われつつあります。
そしてその末路はこのような貴重な山野草の自生地への壊滅的打撃であります。

かつての朱鷺も同じ末路を辿り、現在自然界復活の兆しをみせております。
この発見した新芽がトキソウなのか、サワランなのか・・・花が咲いてみないとわかりませんが、佐渡の山野草界ではビッグニュースになると思われます。

この湿原にはモウセンゴケもいっぱい。
モウセンゴケ

このモウセンゴケの先にあるつぶつぶは粘液で、この粘液についた小動物を捕食します。
毛氈苔

この毛氈苔の花が咲く頃、おそらくこの新芽もトキソウなのか、サワランなのか判明すると思います。
どちらにしても、この貴重な蘭が発見された湿原は守られるべき貴重な湿原であることは確かです。
その離れたところで工事がすすめられているので、もし、こちらの湿原に影響するような工事が急に行われることがないように、注視していきたいと思います。

最後に、佐渡の植物学者伊藤邦男先生の著書からトキソウに関する記事を抜粋させていただきます。
空を翔けるトキの群れをみてから長い年月が立つ。
昭和52年9月、小佐渡の杉池から赤玉へ下る山あいの空を5羽のトキの群れが翔けた。
トキの群れをみたのは、最初で最後であった。
全鳥5羽捕獲作戦(昭和56年)が行われトキはもう空を翔けなくなった。
トキソウの群生に出会ったのは昭和52年、海抜220㍍このミズナラ林に囲まれた5×100㍍の小さな湿原は6月の光がまばゆい。
「ひた探す朱鷺草群れて花咲けりすげ湿原光芒のなか」。
花はトキ色というより白っぽい。
シロバナトキソウであったが、花の群れは鳥の群れ、翼を広げ空翔ける白いトキの群れにみえた。
トキソウは200株はあった。
翌年は20株くらいに減った。
「トキソウ自生の湿原」として県の特定(重要)植物群落に指定されたが、10年後、この湿原をくまなく探してもトキソウは1株もみつからなかった。